Excel2016
ブックの保護
シート操作(追加、削除、名前の変更、コピー、移動、非表示、再表示など)をできなくするのが「ブックの保護」です。
シート操作をしたくない場面は意外とあります。
- VBAではシートの名前が変わると動かなくなってしまうことがあるため、シート名を変更させたくない場合
- 入力規則のリストを設定した非表示シートを利用者に再表示されないようにしたい場合
- 別シートから参照されているシートを別ブックに移動されたくない場合
- 重要な記載のあるシートを削除されないようにしたい場合
利用者が少ないExcelファイルの場合は声掛けだけでも運用できますが、不特定多数の人が利用することがわかっている場合には「やってほしくないこと」はできないようにしておくことをお勧めします。
「ここは変えちゃダメですよ」って言っても利用者がたくさんいると必ず変える人は出てきます。
そして苦情が来ます。悲しいけど。
苦情は言う方も言われる方もツライので、そんなことにならないように「ブックの保護」を使って制限を付けましょう。
ブックの保護を設定する方法
校閲リボンの「ブックの保護」をクリックします。
シート構成とウィンドウの保護画面が表示されます。
パスワードは任意でよいですが今回は「pass」と入力して、「シート構成」にチェックを付けた状態でOKボタンを押します。
パスワードの再入力を行う画面が表示されるのでもう一度「pass」と入力してOKボタンを押します。(パスワードを設定しないときは表示されません)
これでブックの保護が完了です。
見た目はブックの保護が反転しているだけでぱっと見はわかりにくいですが、シートのタブを右クリックしてみましょう。
右クリックメニューで利用可能なコマンドが3つだけになっています。
挿入、削除、名前の変更、移動またはコピー、シートの見出しの色、非表示、再表示が利用できなくなっています。
画像ではお伝えしにくいのですが、シートのタブをドラッグしても移動できません。
ブックの保護を解除する方法
校閲リボンで反転しているブックの保護をクリックします。
パスワードを設定している場合はブックの保護の解除画面が表示されます。
パスワード「pass」を入力してOKボタンを押します。
校閲リボンのブックの保護の反転が解除されましたが、見た目ではあまり違いが判りません。
シートのタブで右クリックをします。
右クリックメニューの選択できるコマンドが増えています。
これでブックの保護が解除されたことがわかります。
まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
今回はブックの保護をご紹介しましたが、冒頭申し上げた通り不特定多数に配布する場合に有効な機能となります。
注意点は「パスワード忘れ」です。
パスワードを管理するのは意外と大変です。作成者がずっといるわけではないこと、作成者がいたとしても時間の経過とともに失念することが非常に多くあります。
パスワード忘れを防止する方法はパスワードを設定しないことです。
社内や学校などで自分の知っている範囲内の人が利用する場合はパスワードなしでブックの保護をすることをお勧めします。
絶対にシート操作をさせたくない場合のみパスワードを設定しましょう。
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興味のある方はご覧になってみてください。
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