Excel2016使用
3種類の小数点以下の切り捨て関数
小数点の切り捨ては「ROUNDDOWN」を別のページでもご紹介していますが、ほかにも2種類あり合計3種類存在します。
このページをご覧いただくと切り捨ての方法とINT関数を負の値にした時の動作がROUNDDOWN関数とTRUNC関数とは異なることが理解いただけます。
この中でもINT関数は負の値になると動きが異なるので要注意です。
詳しくは以下「INT関数の使用方法」を参照ください。
それでは1つ1つ見ていきましょう。
ROUNDDOWN関数の使用方法
指定した桁数に切り捨てた数値を返すのがROUNDDOWN関数となります。
ROUNDDOWN(数値,桁数)
数値を切り捨てます。
Excel 関数の挿入の説明文
引数は以下です。
引数 | 内容 |
---|---|
数値 | 切り捨ての対象となる数値を指定します |
桁数 | 切り捨てた結果の桁数を指定します |
ROUNDDOWN関数の使用例

ROUNDDOWN関数のポイントは第2引数は必ず指定しなければならない点です。
TRUNC関数の使用方法
指定した桁数に切り捨てた数値を返すのがTRUNC関数となります。
TRUNC(数値,桁数)
数値の小数部を切り捨てて、整数または指定した桁数に変換します。
Excel 関数の挿入の説明文
引数は以下です。
引数 | 内容 |
---|---|
数値 | 小数部を切り捨てる数値を指定します |
桁数 | 省略可能(省略時は0) 切り捨てを行った後の桁数を指定します。 |
TRUNC関数の使用例
小数点以下を切り捨てて整数部のみにする場合は第2引数の桁数は省略可能です。

小数点第1位で切り捨てる場合は第2引数に「1」を指定します。

ROUNDDOWNとTRUNCの違いは第2引数の桁数が省略できるか否かです。
結果は変わりません。文字数の少ないTRUNC関数のほうが個人的には良いかなと思うくらいですが、どちらでも好きな方で構わないと思います。
INT関数の使用方法
小数部を切り捨てた整数を返すのがINT関数となります。
INT(数値)
切り捨てて整数にした数値を返します。
Excel 関数の挿入の説明文
引数は以下です。
引数 | 内容 |
---|---|
数値 | 切り捨てて整数にする実数を指定します。 |
INT関数はあくまでも整数にする関数のため、小数点第何位以下を切り捨てるようなことはできず小数部をすべて切り捨てます。
ただし、負の値の場合は切り捨てではなく、0から遠いほうに丸められます。
INT関数の使用例

正の値は「切り捨て」、負の値は「ゼロから遠いほうに丸められる」となります。
まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
上述していますが、小数点を切り捨てる3種類の関数の特徴を以下にまとめました。
関数 | 特徴 |
---|---|
ROUNDDOWN | 第2引数は必ず指定する |
TRUNC | 第2引数は省略可能(省略時は0) |
INT | 基本は整数にする関数である 負の値は「ゼロから遠いほうに丸める」 |
ROUDDOWN関数とTRUNC関数はほぼ同じなので利用しやすいほうでよいと思います。
最後に小数点の「切り捨て」に関しては、負の値の結果が「切り捨て」となるROUNDDOWN関数かTRUNC関数の使用をお勧めします。
INT関数はどちらかというと「切り下げ」となるので、負の値の結果を十分理解したうえでご利用ください。
小数点の丸めに関して「切り捨て」以外の「四捨五入」「切り上げ」については以下のページをご参照ください。
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