Excel2016使用
プルダウンリスト
セルに値を入力するとどうしても同じ意味ではあるが文字が異なるような「表記ゆれ」が発生します。
「表記ゆれ」は場合によっては入力ミスと捉えられるため、マウスで統一した入力を行うことができるプルダウンリストを使用するとミスを抑制できます。
その表記ゆれを抑制する方法として「データの入力規則」を使用します。
セルにプルダウンリストを設定して、マウスで選択して入力するようにできます。
Excelで入力するときに毎回同じ文字を入力しなければならないところに使用するとマウスで簡単に選択ができるし、さらに誤字などの入力ミスも防止でき、表記ゆれを防げるというとても便利な機能です。
比較的よく使用する機能ですので是非覚えましょう。
実施するのは以下の2つだけです。
- プルダウンに表示させたいリストを作成する
- データの入力規則を設定する
それでは一つずつやっていきましょう。
プルダウンに表示させたいリストを作成する
プルダウンに表示させる一覧(リスト)を作成します。実際に入力するシートとは別のシートに一覧(リスト)を作成しておくことが多いので今回も「マスタ」というシートに作成します。
単なる一覧ですが作成完了です。
あとで利用しやすいように名前の定義をします。A3セルからA7セルを選択して名前の定義で「商品分類」という名前を設定します。
これで準備は完了です。
データの入力規則を設定する
入力用のシートでプルダウンを設定したいセルを選択してデータ(リボン)のデータツール(グループ)にある「データの入力規則」をクリックします。
データの入力規則の設定画面が表示されます。
この機能自体はセルに対して入力ルールを設定する機能となります。「1以上の整数」などの入力ルールを設定できます。その入力値の種類の中にある「リスト」を使うことでプルダウンによる入力が可能となります。
リストを選択後、「元の値」が入力できるようになります。
ここで準備しておいたプルダウンに表示したい一覧(リスト)を指定します。
準備段階で設定した「名前」を使用して以下のように入力します。
=商品分類
OKボタンを押すと設定されます。
プルダウンを設定するときに以下の設定ができます。
- 「空白」をエラーとする
- メッセージの表示
- リストにない値を入力した場合にエラーにする
それぞれ一つずつ見ていきましょう。
「空白」をエラーとする
「設定」タブの空白を無視するチェックを外すと対象セルの入力を必須とすることができます。編集モードで空白にするとエラーとなります。デフォルトはチェックが付いているので空白の入力も可能です。
編集モードにならなければエラーにならないので注意してください。セルを選択してDelキーを押すと空白になります。
メッセージの表示
対象セルにカーソルを合わせたときにメッセージを表示することができます。デフォルトは表示ONになっていますがメッセージは未設定です。
タイトルと入力メッセージを入力してOKボタンを押します。
対象セルを選択するとメッセージが表示されるようになります。
こういうちょっとした心遣いがされているといいですね。
リストにない値を入力した場合にエラーにする
データの入力規則画面で「エラーメッセージ」タブでプルダウンリストにない値を入力した場合にエラーとするかどうかを設定できます。デフォルトではエラーです。
エラーの種類もスタイルで「停止」「注意」「情報」が選択でき、メッセージも個別に設定することができます。
「停止」の場合
プルダウンリストにない値を入力するとエラーとなる。
「注意」の場合
プルダウンリストにない値を入力すると警告メッセージが表示されます。
- 「はい」 →入力内容が確定します。
- 「いいえ」 →編集モードに戻ります。
- 「キャンセル」→元の値に戻ります。
「情報」の場合
プルダウンリストにない値を入力すると情報メッセージが表示されます。
- 「OK」 →入力が確定します。
- 「キャンセル」→元の値に戻ります。
リストにない値を入力した場合にエラーにしない
プルダウンリストにない値の場合に毎回メッセージが表示されるのをやめたい場合はチェックしないようにできます。
「無効なデータが入力されたらエラーメッセージを表示する」チェックを外すことでメッセージが表示されなくなります。
上記状態でEnterキーを押してもメッセージが表示されない
まとめ
プルダウンの設定はいかがでしたでしょうか?
意外といろいろな入力ルールを設定することができるので状況に応じてご利用ください。ただし、1点だけ注意事項があります。
経験上、入力の制限が多いと効率が下がります。
どうしても入力ミスを防ぎたいところだけに絞って入力規則を設定するようにしましょう。
2つのプルダウンを連動することもできます。興味のある方は以下のリンクをご覧になってください。
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具体的なケースを例示しながら解説してくれているのでとても分かりやすいです。
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